包丁の研ぎ方
この度、鋼の包丁を頂いたので
これを機に砥石で本格的に研いでみようと
様々な方に
研ぎ方を教えていただいたのですが
切れ味があまり良くならず
色々調べて
やってみた結果
切れ味が劇的に上がりました
流石 鋼良く切れました
私のまわりでは私自身を含め大半の方が研ぎ方が間違っていることが分かりました
包丁の研ぎ方がいまいちよくわからなかったので最近は料理人の方でも
正しい研ぎ方を知らない方が多いので
ブログでまとめてみました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
1 砥石を用意する
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
まず砥石(水砥石)を3種類
荒砥石(#100~300位)
中砥石(#800~1200位)
仕上げ砥石(#5000~10000)
用意します。
※通常は中砥石だけでよいのですが
3種類あったほうが速くきれいに仕上がります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
2 研ぐ場所の確保
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
次に研ぐ場所を確保します
研ぎやすい高さと
水平か少し前下がりになるように設置します
固定出来ない場合は、濡れぞうきんの上に置きます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
3 砥石の面直しをする
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
砥石の面直しをします
面を直すのは邪魔くさいですが
研ぎやすくなるのでやっておきます。
砥石を下に置き、十分に水を含ませた面直し砥石を持ち
平面にしたい面にこすりつけるようにします。
円を描くように面全体を削るイメージで動かします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
4 砥石を水を吸わせる(5分以上)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
砥石(水砥石)は水に溶けながら刃物を研磨するものです
溶けた砥石の細かい粒で刃物が削れるのです
水の入った容器に砥石を浸けておきます。
仕上げ砥石は水をかけて使う物もありますが
私のまわりでは水に浸けずにいきなり研いだり
削れた砥石を水で完全に洗い流す方がおられたので注意してください。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
5 包丁を研いでいく
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
研ぎは切っ先から刃元へと研ぎます。
全体に研いでゆきますが、包丁の真ん中の部分は
先端の方や刃元の方を研ぐ時に、 真ん中の部分が自然に砥石に当たり
自分の意思とは関係なく研いでいることになるので
あまり研がなくてもよいと思います。
刃と砥石の間の角度が約15度になるよう傾けます
15度といっても厳密である必要はなく、研ぎはじめから研ぎ終わるまで、決めた角度を変えずに研ぐことが大切です。
砥石に対して包丁を斜めに置きます。
力が入りすぎると角度がブレるので
腕の重さが乗る程度で研いで下さい。
砥石が乾いて滑りが悪いと感じたら
指先から水をたらして砥石に水分を補給してください。
※この時に研ぎ汁を洗い流さないで下さい。
バリが確認できるまで研いで下さい。
(バリとは刃先の金属が削れたものが、反対側にまくれてくるもので、手で触るとほんの少しの引っかかりを感じます。包丁を軽く洗って研ぎ汁を落としてから、確認して下さい。)
※その際、水を含ませたスポンジを使うと便利です。
次に反対側の刃も研ぎます
先ほどと同様に、包丁を砥石にあてる角度を約15度に保ちながら、研いでいきます。
あごの近くはハンドル(包丁の持ち手)が砥石にあたりそうになるため
包丁を砥石に対して直角になるように置きます。
ただ、この研ぎ方では角度がブレやすいので
利き手でない方の親指も添えてブレを防いでください。
バリが刃全体に出たら研ぎ終わりです。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
6 小刃を付ける
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
最後に仕上砥石で小刃(コバ)を付けます
小刃は包丁を約45度程度に立て10回程度、砥ぎます。
これにより強度と安定した切れ味が出ます。
小刃は付けすぎると段刃になり切れに影響します。
どの程度かはお好みでよいと思います。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
砥石とシャープナーの違い
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
砥石を使った包丁の研ぎ方をさせてもらいましたが
「シャープナーで十分」
と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
シャープナーでの研ぎのみに頼っていると上の図からも分かるとうり
刃先の強度が極端に落ち、刃割れや刃欠けの原因になる場合もあります。
一度砥石でしっかり研いだ包丁は、切れ味が長く続きますので
砥石で研ぐことをオススメします。
また「包丁がよく切れる」
たったそれだけのことでも日々の料理が楽しくなりますよね。
料理の相棒ともいえる大切な一本の包丁
自分で研ぎながら長く愛用していきたいと思います。
今回もここまで頂きありがとうございました。